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[ ワールドサッカーサテライト|ワールドサッカーキング 10.05.20(No.145)掲載 ]


ゴールラッシュでカターニアを上昇気流に乗せたマキシ・ロペス

森本を追いやったアルゼンチンの天才FW(2/3)

インタビュー・文=ロッサーノ・ドンニーニ

チーム浮上の一方で森本はスタメン落ち

今シーズン前半戦はレギュラーに据えられた森本だが結果を残せず、現在は控えに回る
今シーズン前半戦はレギュラーに据えられた森本だが結果を残せず、現在は控えに回る

日本人の読者にとって、カターニアと言えば森本貴幸だろう。1月にM・ロペスが加入したことで、最も被害を受けたのがこの若き日本人ストライカーである。昨シーズンに7ゴールを記録し、一定の評価を勝ち取った彼にとって、今シーズンは飛躍の1年となるはずだった。ところが、彼が調子を落しているタイミングでM・ロペスが加入、しかもすぐに結果を出したため、森本の出場機会は激減してしまった。これは、日本代表における彼の立場にも影響を及ぼすだろう。彼にとっての希望は皮肉にも、マルティネスの故障だった。仲の良いチームメートの戦線離脱により、彼の出場機会は今後増えるだろう。とにかく、プロヴィンチャでプレーする選手はすべて生存競争の中を生きている。シーズン終了までに与えられるチャンスをいかに有効活用し、自らの価値を高めることが出来るか。すべては森本次第と言える。

それにしても、M・ロペスがこの数カ月で与えたインパクトは、本当に強烈なものだった。188センチ88キロという恵まれた体格だけでなく、彼には前線を一人で取り仕切れるだけの力強さとテクニックが備わっている。

彼のプレーを見ていて、かつてイタリアを席巻したアルゼンチン人FW、ガブリエル・バティストゥータの姿を思い出したことは一度や二度ではない。むしろ、ポストプレーなど中盤からパスを引き出すプレーで攻撃の組み立てに関与したり、ラストパスをフィードしたりと、より多くのプレーに絡めるという意味では、バティストゥータよりもM・ロペスのほうが上だと私は評価している。ミラン戦でリッチウティが、続くシエナ戦でマルコ・ビアジャンティがゴールを挙げられたのは、いずれもM・ロペスの素晴らしいアシストがあったからだ。もちろん、自らゴールを決める能力も非凡。シエナ戦では相手DFに体を寄せられていたにもかかわらず、シュートコースを見いだすと迷わず右足を振り抜き、相手GKとニアポストの狭いすき間を打ち抜くゴールを決めた。あれはまさに“バティゴール”を連想させるものだった。

もっとも、カターニアのファンにM・ロペスへの強烈な信仰心が芽生えたのは、4月3日のシチリア・ダービーだろう。この試合でカターニアは宿敵パレルモ相手に2-0の勝利を収めたが、その2点はいずれもM・ロペスが決めたものだった。奇しくもその日は、彼の26歳の誕生日。彼は自ら、自分へ最高のバースデープレゼントを贈ったのである。

3月12日(第28節)のインテル戦でもM・ロペスは勝利の立役者となっている。ディエゴ・ミリートに先制点を奪われながら、M・ロペスのゴールで同点に。これが試合の流れを変え、カターニアは3-1で逆転勝利を収めた。カターニアにとってインテル戦の勝利は、実に44年ぶりの“快挙”である。

先ほどバースデープレゼントの話をしたが、度肝を抜かれたのは、M・ロペスが妻の誕生日に贈ったのが最新型のフェラーリだったことだ。やはりこの男、スケールが大きい。ちなみに彼の妻は人気モデルのワンダ・ナラ。そして彼女の妹、サイラ・ナラも人気モデルで、今はアトレティコ・マドリーの点取り屋、ディエゴ・フォルランと交際しているという。この姉妹はどうやら男性の趣味も似ているようだ。



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